« 武道館最後の職団戦 | Main | 瀬川問題、理事会で検討 »

February 23, 2005

奨励会について

 奨励会は長い歴史をもつプロ棋士養成機関として、棋士の実力社会を誇示してきた。その是非について、一アマ将棋ファンが云々すべきものでもないかもしれない。しかし、その厳しさの状況はすさまじいというしかあるまい。ノンフィクションの「将棋の子」でも紹介されている。この制度が現代でも、また未来においても最前のシステムであるのか冷静に議論してもいいのではないだろうか。制度の見直しかどうかの権限が、その勝者である「棋士総会」のみ
で決定されるのであるのだから難しいかもしれません。でも、60年もの前の時代にできた制度が、なお脈々と続いていることは一般的には少ないですね。今回の「瀬川アマ、プロ編入問題」を契機にいろいろな意見の中で検討を加えることは価値あることかと思っています。あくまでも現制度を否定しているのではなく、より魅力的なプロ資格制度はないのかの検討加える転機ではないかと思うのであります。
 さて、現状の制度のプロ達成率を考えてみたいと思います。仮に1年間に10人の新しい奨励会員を合格させたとしましょう。1年間に4人のプロ棋士が誕生します。ここだけでみれば倍率2.5倍で大学入試より低い倍率です。しかし、すでにたくさんの奨励会員が在籍しています。今年でいえば、三段30人、二段以下は関東82人、関西48人
で総勢160人です。うち4人がプロ棋士になれるので4/160=2.5%です。来年度は4人抜けて10人が入ってきます。4/166とさらに厳しくなります。ま、退会、年齢制限があるわけで単純にはなりませんが、その厳しさが緩和されることはないといえましょう。N年後には4/(160+6N-(退会者数))の式になるのでしょうか。いずれにしてもプロになれるのは奨励会入会者の5%以下になりますね。この世の中に合格率5%の予備校があるのでしょうか。
そして、脱落した95%の人生はいかなるものなのでしょうか。勝者の理論ではなく敗者の配慮を考えるシステムを多少なりとも考えることはできないのだろうか?
 2年前、我が県から2名の奨励会合格者が出ました。40人ぐらいの中から10名弱の合格者だったと思います。親は有頂天、まさに半分プロになれるような錯覚に陥っていたようです。この現実を知っていたらきっと驚くでしょう。結果、二人とも2年間で6級と7級をいったりきたりで昨年退会しました。まだ、中学生でしたので幸いに将来に禍根を残すことにはなりませんでした。この奨励会の経験はある意味で人生のよい経験として残るかもしれません。しかし、25歳までひきずられて年齢制限で退会を余儀なくされたらどうしましょう。現に今の三段リーグでは10名ほどのリミット間近の会員がいます。自ら選んだ道とはいえ、心中いかばかりかと察しております。退会記念の駒と何年間のアマ大会参加不能という手みやげで社会に送り出す制度がいいんでしょうか。
 隣の囲碁界は18歳までの院生と外来による棋士採用試験のシステムですね。年齢も30歳まで(最近25歳にな
ったようだが)ですね。プロ野球だって、高校、大学、社会人とチャンスが与えられています。今の制度継続するとしても、会員に早く見切りをつける早い段階の退会制度も必要かと思います。たとえば、入会後、いいとこどりで20局以上で勝率7割以上とらなければ退会とか・・・少なくともこれくらいの成績をとれなければ5%の難関は抜けられないでしょうから。現状の奨励会は三段までいける人が10%ぐらいで、そこから1/3しか上がれない厳しさと感じています。
 今回は、奨励会システムの現状について考えてみました。次回は他のプロ団体のプロ採用試験を検証してみようと思います。

|

« 武道館最後の職団戦 | Main | 瀬川問題、理事会で検討 »

Comments

You can then utilize delete press button to close any kind of unneeded software.

Posted by: boom beach hack tool free download no survey | August 10, 2015 at 07:43 PM

I read this paragraph fully regarding the resemblance of hottest and previous technologies, it's remarkable article.

Posted by: software review | November 19, 2015 at 08:05 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/86364/3052848

Listed below are links to weblogs that reference 奨励会について:

« 武道館最後の職団戦 | Main | 瀬川問題、理事会で検討 »